私が最初に仮想通貨に出会ったのはICOの紹介を受けてからでした。
始め聞いたときは、「詐欺やん」って思いました。
人からそんな得体の知れない儲け話を勧められるなんて怪しいとしか思いませんよね。
私は絶対詐欺やん、と思いながら仮想通貨について調べてみると、技術やその将来性はなかなか面白いものかもしれないと思えて日本の取引所で投資を始めました。
株式のIPO(証券取引所上の新規株式公開)さえ知らなかった私ですが、仮想通貨投資を始める前には色々勉強したので、今日はICOについてまとめます。
目次
ICO(新規仮想通貨公開)って何?
ICO(通称:クラウドセール / プレセール / トークンセール)とは
ICOは、Initial Coin Offering(イニシャルコインオファリング)の略。クラウドファンディングという手法で、企業が自社のトークンを発行して、プロジェクトを実現するための資金調達を行うことです。
つまり、多くの場合は、仮想通貨市場に上場する前の仮想通貨のことを指します。
【企業】
プロジェクトを進める(開発した仮想通貨の価値を定着させる)ための資金を集めたい。
【購入者】
プロジェクトに将来性を感じるからトークンを購入して企業をバックアップするよ。プロジェクトが成功したら儲けられるな。
みたいな構図がICOのおおまかな説明です(雑)
「クラウドセール」「プレセール」「トークンセール」などと呼ばれることもあります。
ICOは、企業側からは資金調達の方法として利用される一方、トークンを購入する人(支援者・投資家)にとっては、キャピタルゲイン(購入時と売却時の差額)を多く得られる可能性があり、投資対象としても注目されているのです。
ICOの成功例
成功した例を挙げると、現在仮想通貨市場においてビットコインに次ぐ時価総額2位(2017.12.5時点)のイーサリアム(Ethereum)。
2014年にスタートしたイーサリアムのICOは、当初1 ETH=0.0005 BTCで約20円だったところ、2015年に市場公開後は、1ETH=0.08BTCで約300円になり、約15倍の値上がりを記録しました。
さらに、現在(2018年)は1ETH=7万円台となっていますので、なんとプレセールの時から約2,500倍以上にも価格が高騰したことになります。
(出典元:https://www.coingecko.com/ja)
ただし、これは成功した一例であって実際ICOにおいては、トークンの価値が順調に上がることの方が稀のようです。しっかりプロジェクト概要を把握して自分で納得した上で参加する必要がありますね。
初心者を狙って、実現するはずもないプロジェクトを掲げたトークンを売りつける詐欺もあります。
投資初心者にとっては、プロジェクトの将来性を予測することが難しいので、「初心者はICOには手を出さない方がいい」と注意喚起されるわけです。
ICOのプロセス
企業がプロジェクトの開発案を提示
企業は、計画したプロジェクト開発案を支援者・投資家に示します。
支援者・投資家は、ホワイトペーパー(プロジェクトの概要が書かれた資料)などを読み、プロジェクトの本質を知り、そのプロジェクトに期待できるか判断します。
また、支援者・投資家に対して、プロジェクトの投資額や期限を指定したり、取引所でどのような種類の金融商品を売却できるかを明示します。
トークンを販売して資金調達(クラウドセール / プレセール / トークンセール)
企業は、プロジェクトのPR終了後、自社のトークン(プロジェクト独自の仮想通貨)を売ることで開発資金を集めます。
支援者・投資家には、ICO開始日にトークンを購入する方法が提示されます。
- 金額が集まり次第リリースし、支援者・投資家に分配
- 仮想通貨取引所でトークンの販売(あらかじめ上場予定の取引所が決まっている)
プロジェクトの開発を進行
販売完了後、企業はプロジェクトの開発を進めます。
トークン購入者が、積極的にプロジェクトを応援する(サービスを広める)ことで、発行されたトークンの価値を上昇させることにつながります。
仮想通貨市場に上場
トークンの価値が上がり、仮想通貨の取引所に上場されると、誰でもトークンを売買できるようになります。
取引所はしっかりプロジェクトの価値を精査した上で上場させるトークンを決めるので、市場に上場したということは一定、安心材料にはなります。
ICO購入者は持っているトークンをビットコインや他の仮想通貨に換えることができるようになりますし、もちろんそのままホールド(保有継続)しておくこともできます。
見込みのあるトークンをそのままホールドしておいて、価格が何十倍にもなって一気に資産が増えた〜!なんてことも十分ありえるわけです。
まとめ:メリットとデメリット
企業(プロジェクト)側のメリット・デメリット
- 短期間で多額の資金調達ができる
- 資金がなくてもプロジェクトを始められる
- 調達資金の返済が不要
- プロジェクトに失敗すると支援者・投資家に大きな損失を与えてしまう
支援者・投資者側のメリット・デメリット
- 期待するプロジェクトをバックアップできる
- プロジェクトが成功した場合、多額のキャピタルゲインを得られる
- 少額投資でも参加できる
- 購入したトークンが市場に上場しない可能性もある
- そもそも実態のないプロジェクト【詐欺】の場合もある
- プロジェクトが失敗しても、投資額は返ってこない
まとめると、企業側にとってはデメリットが少なく、メリットが多いですね。
購入者側は、リスクを理解した上で、ICOに参加する必要があります。
ハイリスク・ハイリターンで億万長者を狙える可能性もありますが、リスクを恐れるなら、少額・分散投資で長期スタイルでいくのが無難ですね。
以上、勉強した内容でした。